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大正から現在へ受継がれる家具

今回ご紹介しますのは、お客様のご実家で代々受け継がれてきたデスクの修復です。

長い間母屋の片隅で静かに時を過ごしてきたアンティークデスク、その姿は当時の様子をうっすらと残し、これまでの歴史が刻まれていました。

 

ここ数十年、静かに過ごしてきたデスクは、残念ながら今を元気に生きる姿ではなくなっていましたが、今回の修復作業でこれからの時代を家族で共に過ごす次世代へ継ぐ姿へ生まれ変わります。

 

 

BEFORE

 

修理前の古い机(デスク)
大正デスク修理前

 

古家具机修理前

 

染みがついたテーブル天板
大正デスクの天板面

 

家具全体に水染み、手垢などの汚れが染みつき、天板にはコップの輪染みやインクの染みが至る所にできている状態です。

 

 

ワークデスクの革貼り

天板の中央には皮が貼られていますが、

ボロボロとなり、過ぎ去った長い年月を

感じさせます。

今回の修理で、本皮に張替え、真鍮鋲で綺麗に整えます。

 

  

机の引き出し拡大

 

デスクの引き出しに至っては、固く閉ざされ、力いっぱい引っ張っても空かない段もあり、

最下部の取手は折れてしまっています。


全て解体し、スムーズな動きになるよう削る必要がありそうです。

下部の取手は新たにナラ材を削り出し、カタチを整えていきます。

 

まずは全体の汚れを除去し、徹底的にクリーニング。

 


修理前の机の脚元

足回りの突板もところどころ剥がれ落ちていますので、突板を継ぎながら修復していきます。

 

 

表面の汚れを落としてから、全体を丁寧に削っていきます。奥深くまで浸透してしまっている水染みをどこまで消せるかが問題でした。とにかくひたすらに削っていく作業を2ヵ月以上続けます。

 

機械で一気に削れないの?

 

と思われるでしょうが、削れません。ひたすらに手作業で仕上げていくものです。

 

手作業で行う事は、家具を見て、感じる事です。どこが起伏して、どこにダメージが蓄積されているかを感じ取る事は、今後の塗装具合で大きなヒントとなります。

 

単純に同じ割合で調合した染料では、木材の状態で、染み込みやすかったり、にくかったり、弾いたり、遅かったり、部材によって性質はさまざまです。

 

 

 

AFTER

デスク修理の完了後
大正デスク修理完了


机の引き出しアップ

  

デスク修理後の天板面

 

全体の汚れを全て取り除き、シェラックニスを塗り重ねて仕上がりました✨

 

 

染み込んだ汚れも跡形もなく消えています。全然素直じゃない子でしたので、かなり苦労しました。手のかかる子ほど可愛い。作業を通して愛着が沸いています。

 

机修理前の様子
修理前の様子

 

天板修理あとの写真
修理後の様子

 


今回の塗装では30回ほどシェラックニスを塗り重ねて塗膜を作っていますが、落ち着いた雰囲気でうっすらと感じる陰影が時代を生きた家具の良さを引き継いでいるように感じます。

 

 


両サイドからスライドして飛び出してくる小板が粋ですね。

ちょっとした事で便利に活躍しそうです💪

 

 


 

before/after

 


劇的に綺麗になった姿にお客様方には大変に喜んでいただけ、とてもうれしい思いです

 

これからも何十年と愛される家具に生まれ変わり、お子様方の成長と共に歴史を刻んでいってください😊



リストリーアンティークではテーブルの再塗装修理や椅子の張替えぐらつき直しなどだけでなく、調度品(ランプ、アイアンフレーム、陶磁器、ドアなどの建具)の修理、修復を要するご依頼にお応えしております。出張修理にも対応しています

 

THE RESTORY CO. リストリーアンティーク

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