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〈ANTIQUE Arm Chair REPAIR UPHOLSTERY〉

アンティークアームチェアのフレーム調整と座面張替え修理

今回ご紹介するのはお客様ご夫婦のアンティーク収集の原点となった思い出のアームチェア。

美しいボタニカル彫刻レリーフがあしらわれたフレームはおふたりの心を魅了するに相応しい1脚です。

そんな趣のあるお気に入りのアームチェアもアンティーク家具の宿命である「経年劣化」でフレームの歪み、色艶の劣化、キャスターのぐらつき、座面の落ち込み等、いくつもの問題を抱えていました。

――BEFORE 一見状態の良いアンティークアームチェアですが、腰かけてみると底が抜けている様に沈み込んでしまう。座面のスプリングを支えるウェービングテープが千切れてしまっていました。

ご覧頂いてもわかるように、座面底の麻テープがぬけおち、スプリングが露出してしまっています。

近年に張替えられた様子でしたが、変わったのは表装生地だけで、肝心なスプリングまわりまでは手をつけなかったようです。オリジナルの状態で今日まで頑張ってくれたアームチェアに、当時の職人の思いが感じられます。

左のアームの付け根は、過去に一度抜けてしまったのでしょうか。膠ではなく木工ボンドの様な樹脂製の接着剤で固定されています。その仕上げはお世辞にも上手とは言えない様子で、接合部分からはみ出して凝固してしまっています。

 

この接着剤も慎重に取り除き、接合を新たに膠にて接着し直す必要があります。

右のアームは上の時代で手を加えられることはありませんでしたが、経年劣化で接着が外れ背景が見透かせる程にゆるんでしまっています。

 

こちらも新たに接合面を手入れし、膠にて再度固定する必要があります。

 

下の写真はそのアーム部分のクッションを取り外している様子ですが、近年に張替えられた職人の方の性格が伺えます。

作られた当時はご覧の様にローズレッドの張地が使用されていたのでしょう。その既存の生地の上からボリュームを出す為か新たに上張りされていました。

全ての生地を剥ぎ取る事で見えてくるのは無数の穴。これは製造時の釘穴と、近年にあしらわれた鋲打ちでできた穴です。

この穴の様子とフレームの幅から推測すると、おそらく製造当時は鋲打ちではなく装飾トリムによる仕上がりだったと思われます。

 

布製の装飾トリムを前提としたフレーム作りですので、鋲打ちの様な芯太な打ち込みをするとフレームに必要以上のダメージが残ってしまいます。これはアンティーク家具を修理するうえで大変重要な見極めなのですが、安易な施工の代償が割れやキズとして残ってしまいます。

既存の生地を取り外し、全体の状態を細かい部分まで確認します。全体の色艶の欠如、不自然なエイジングの跡、鋲打ちによる貫通穴、フレームの割れ…

特に頭を悩ませたのはこの黒いステインの塊。

 

陰影をつけるための汚し加工なのでしょうが、その仕上げはかなり大雑把で、艶とは程遠いクスミ具合でした。

 

今回のご依頼は、この様な不自然な陰影や色調を整えるリポリッシュ、無造作に接着剤で組まれたジョイントの再構築と全体的にゆるんだフレームの締め直し、古くガタついたキャスターを英国製無垢真鍮キャスターへと交換、座面ウェービング、スプリングの張りなおしと内部クッション交換、鋲打ち装飾から輸入生地・トリムによる張替え仕上げへの変更。問題は山積みでした。

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――AFTER 思い出のアームチェアに修復という更なる思い出を… 1脚に職人としての技術を全てつぎ込みます。

「リストリーさんの様な職人さんに巡り合えて本当に良かったです。」そう言っていただけたことが何よりの喜びです。

今回の張替えの為に用意したのは、オーストリアを代表する生地ブランド【Backhausen バックハウゼン

美しい光沢とコシのある生地に、お客様自身でご用意された輸入トリムをあしらいました。

椅子とのバランスも良く、ローズウッドの赤みのある木質に鮮やかなイエローのコントラストが美しい。

 

ふたりの思い出のアームチェアはいつまでも色あせることなく、これからも、美しく人生を彩り続けていく事でしょう。

――当店では名古屋市内だけでなく近郊地域への出張お見積りを致しております。お気軽にお問い合わせ下さい。

※出張お見積対応エリア名古屋市内から日進市・長久手市・春日井市・一宮市・みよし市・北名古屋市など名古屋市近郊の一部の地域へは無料で出張見積可能です。

 

詳しくはお電話にてお尋ねください。 リストリーアンティーク 052-734-6968

アンティークアームチェア再生修理

ご依頼地域:愛知県名古屋市

作業内容:フレーム全体調整/張替え修理ブレード仕上げ

作業期間:50日(生地輸入手配期間含む)

052-734-6968

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